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子どもはプログラミングを独学できる?始め方と教室の選び方

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小中高生対象のプログラミングスクールTechChance! 代表。過去には不登校を経験するも、プログラミングでは、「U-22プログラミングコンテスト CSAJ会長賞」、「IoT Challenge Award 総務大臣賞」など入賞が40件を超える。代表アプリはGooglePlay新着有料ゲームランキング4位を記録。現在は、「プログラミングは自己実現の最強ツールである」という信念のもと、広島県を中心に小中高生の高度プログラミング人材を育成中。
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「子供がプログラミングに興味を持っているけれど、教室に通わなくても身につくの?」
「親に知識がなくても、自宅で学習をスタートできる?」

このような疑問をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、子供がプログラミングを独学で学ぶことは十分に可能です。小学生からであっても、本人のレベルや興味に合った教材を選べば、小さな作品作りから無理なく始められます。

ただし、「独学できる」ことと「すべてを子供一人で解決できる」ことは同じではありません。

教材の選び方、つまずいたときのサポート体制、作った作品を誰かに見てもらえる機会など、学習を続けやすい環境を整えてあげることが大切です

私自身、プログラミング教室を運営しつつ、大学入学後に専門書を読みながら独学でプログラミングを習得した経験があります。その視点を踏まえ、独学のメリット・デメリット、家庭での具体的な進め方、そして教室のサポートを活用すべき判断基準を分かりやすく解説します。

まずは無料の教材を使って、小さな作品を一つ完成させてみましょう。この記事では、最初の一歩から順を追って紹介していきます。

 

子供がプログラミングを独学することは可能?

家庭学習だけでプログラミングを学ぶ環境は、十分に整えられます。

最初から難しい英語のコードを大量に打ち込んだり、高度な数学を理解したりする必要はありません。

まずは画面上のブロックを直感的に組み合わせて動かすような、扱いやすい教材からスタートできます。

一方で、学年や年齢だけで「この学年だから一人でできるはず」と決めつけるのは禁物です。

説明文を読み解く力、パソコンやタブレットの操作経験、作りたいものへの熱量によって、必要となるサポートの度合いは大きく変わります。

低学年であれば保護者が一緒に説明を読み、高学年なら子供に操作を任せて困ったところだけ相談に乗るなど、お子さんの状況に合わせて関わり方を柔軟に調整していきましょう。

 

理由1.Web上に家庭で使える教材が豊富にある

独学を気軽にスタートできる大きな理由は、家庭で手軽に利用できる優れた教材が多数公開されている点です。

例えば「Scratch(スクラッチ)」を使えば、ブロックをつなぎ合わせるだけで手軽にゲームやアニメーションを制作できます。

公式の案内では主に8〜16歳を対象としていますが、保護者がサポートしながらより低年齢のうちから楽しんでいるお子さんもたくさんいます。対象年齢はあくまで一つの目安として捉えておくとよいでしょう。

 

書籍であれば、自分のペースで説明を読み返しながらじっくり進められます。

動画教材なら、実際の画面操作を目で確認しながら手順を追うことが可能です。また、短い課題を一つずつクリアしていくステップ形式の教材なら、次に何をすればよいか迷う心配もありません。

大切なのは、話題の教材を手当たり次第に試すことではなく、「解説を読んで少しずつでも進められるか」「作ってみたい作品があるか」という基準で、お子さんに合う教材をまずは1つに絞ることです

教材の詳しい比較については、小学生向けプログラミング教材の選び方とおすすめ教材も参考にしてみてください。

本記事では、選んだ教材を使って自宅で楽しく学び続ける方法を中心に解説していきます。

 

理由2.私自身も書籍を読みながら独学で身につけた

私が初めてプログラミングに触れたのは、大学の工学部に入学したときでした。

そこから専門書を読み込み、試行錯誤を繰り返しながらコードを書き、少しずつ作品を作れるようになっていきました。

自らの原体験からも、本やインターネットで調べながら手を動かせば、独学でプログラミングを身につけることは十分に可能だと実感しています。

ただし、大学生だった私の学習法をそのまま小学生に当てはめることはできません。文章を読む力や、疑問点を自力で検索するスキルなど、学び始める前提条件が大きく異なるためです。

子供の独学においては、本人の「やってみたい」という意欲を出発点にしつつ、周囲の大人が無理なく取り組める難易度に整えてあげることが欠かせません。

「やる気があるから大丈夫」とすべてを本人任せにせず、困ったときに気軽に質問できる環境を用意しておきましょう。

 

塾やプログラミング教室で教えてもらうのとは何が違う?

独学が可能であるなら、あえて教室に通うメリットはどこにあるのでしょうか。

最大の違いは、「学習を継続するための仕組み」と「つまずいた際のサポート」が整っている点にあります

家庭学習とスクール受講には、それぞれ異なる良さがあります。

教室に通えば必ず上達するわけではありませんし、独学だからといって学びが浅くなるわけでもありません。

お子さんの性格やご家庭の状況に合ったサポートを選ぶことが大切です。

比較するポイント 家庭での独学 プログラミング教室
学習時間 家庭の予定や本人のペースに合わせて柔軟に学べる 決まった受講スケジュールが学習のペースメーカーになる
学習内容 興味のある作品や教材を自由に選んで取り組める 体系的なカリキュラムや講師からの適切な提案を受けられる
困ったとき 教材の読み直し、自力での検索、家族への相談で解決する 授業の進行に合わせて講師へ直接質問できる
費用 無料教材から気軽に試せる(パソコン等の機器代は別途必要) 月謝や教材費などの継続的な費用が必要になる
作品への反応 家族など身近な人に見てもらう機会を意識して作る 講師や一緒に学ぶ受講生から直接フィードバックをもらえる

※教室の指導形式や質問への対応体制は、スクールやコースによって異なります。

 

教室の役割1.やる気を支える機会を作る

独学の場合、「今日は何を作ろうか」と迷っているうちに作業が滞り、いつの間にか学習から離れてしまうことがあります。

また、難しいエラーを解決できないまま放置してしまうと、教材を開くこと自体がおっくうになってしまいがちです。

一方、プログラミング教室には、決まった日時に集中して取り組む環境があり、作品を先生に見せたり、次の目標を一緒に相談したりする機会が用意されています。こうした仕組みが、モチベーションを保ち続けるための力強い後押しになります。

もちろん、家庭でも工夫次第で似たような環境を作ることができます。「週末に作った作品を家族に披露する時間を設ける」「学習を終える前に、次回作りたい仕掛けを1つメモしておく」といった工夫が効果的です。

もし独学が長続きしない場合でも、決して子供のやる気不足のせいにしないでください。

「難易度が高すぎる」「次の一歩が見えない」「作品を誰にも見てもらえない」といった環境要因を見直すだけで、再び前向きに取り組めるようになるケースは多くあります。

 

教室の役割2.つまずきの原因を整理し、学ぶ順番を示す

プログラミングを始めたばかりの子供は、「何がわからないのか」をうまく言葉にできないことが珍しくありません

例えば、ゲームのキャラクターが動かないとき、その原因は「命令の内容そのものが違うのか」「スタートボタンの処理が抜けているのか」「別のキャラクターに命令を付けてしまっているのか」など様々であり、確認すべきポイントも異なります。

教室の講師は、お子さんの画面や操作手順を見守りながら、どこでつまずいているのかを一緒に整理してくれます。

また、「まずはキャラクターを動かす仕組みを作ろう」「それができたら得点表示を付けよう」といったように、作りたいものを実現するための適切なステップを提示してくれます。

教室を検討する際は、単に答えをすぐ教えてくれるかどうかだけでなく、「子供自身が原因に気づけるような声かけをしてくれるか」にも注目してみてください。

自分で考える時間と、適切なサポートの両方が揃っている環境が理想的です。

 

子供がプログラミングを独学するメリット

メリット1.自分で調べ、試して確かめる経験を積める

プログラミングでは、思った通りに動かなかった原因を探り、修正して確かめる作業が日常的に発生します。

こうした不具合を修正するプロセスを「デバッグ」と呼びます。

独学に取り組むことで、教材の解説を読み返したり、数値を少し変えたりしながら、自分自身の頭で試行錯誤を重ねる貴重な経験が得られます

例えば、キャラクターのスピードが速すぎるときに、移動距離の数値を小さくして動きの変化を確かめてみる。「ここを直したら、思った通りに動いた」という実感の積み重ねが、プログラムの構造への深い理解につながっていきます。

ただし、子供を長時間一人で悩ませ続ければ自然と解決力が身につく、というわけではありません。「どこを変えてみたの?」「直す前はどう動いていたかな?」と周囲の大人が状況を整理してあげることも、大切な学びのステップです。

調べる力とは、単にネットで答えを検索するスキルのことだけではありません。「何が分かっていて、何が分からないのか」を切り分け、必要なときに適切に周囲へ相談できる力も含めて育んでいきましょう。

 

メリット2.費用を抑えて、興味を確かめやすい

無料の教材を活用すれば、受講料をかけることなく気軽にプログラミングの世界を体験できます。

例えば、Scratchは完全無料で公開されているため、パソコンやインターネット環境さえあれば、今すぐにでも作品づくりをスタートできます。

「ゲームのルールを考えるのが好きなのか」「イラストやストーリーを動かすことに夢中になるのか」など、お子さんの興味・関心の方向性を、実際に手を動かしながら見極められる点も大きな魅力です。

ただし、独学であっても費用が一切かからないわけではありません。パソコンやタブレット端末、通信環境のほか、必要に応じて購入する解説本や有料アプリなどのコストは考慮しておく必要があります。

最初から高価なパソコンや機材を買い揃えるのではなく、まずは家にある端末で使える教材から試してみるのがおすすめです。

学習を続けていく中で、より高度な機能が必要になった段階で機器の購入を検討すると、無理のないスタートを切ることができます。

 

子供がプログラミングを独学するデメリット

デメリット1.何を学ぶべきか迷い、作品づくりに進めないことがある

独学で最も迷いやすいのが、「どの教材やプログラミング言語から始めるべきか」という選択です。

インターネットで調べるほど情報が溢れ、かえって最初の一歩が踏み出せなくなってしまうことがあります。

ここで大切なのは、将来使われるような専門言語をいきなり選ぶことではなく、「今作りたいものを、小さな形ですぐに実現できる教材」を選ぶことです

ひと口に「ゲームを作りたい」と言っても、最初の作品がシンプルなクイズなのか、3Dの世界を冒険するゲームなのかによって、使うべきツールは全く異なります。「ゲーム制作なら絶対にこの言語から」といった決まりはありません。

まずは「キャラクターを矢印キーで動かす」「問題に答えて正解を判定する」「スコアをカウントする」など、シンプルな仕掛けを1つ形にすることを目標にしてみましょう。大きなアイデアを小さな機能に分解して考えることで、今日取り組むべきことが自然と見えてきます。

途中で別の教材が気になった場合でも、まずは今使っている教材で小さな作品を1つ完成させてから比較するのがおすすめです。

ただし、解説が難しすぎたり操作が合わなかったりする場合は、無理に我慢して続けさせる必要はありません。

 

デメリット2.解決できない状態が続くと、苦手意識につながることがある

私自身の経験を振り返っても、プログラムのエラーがどうしても直せず、何日も頭を抱えたことが何度もあります。

大人でも苦労する作業ですから、子供が一人で問題を解決できずに行き詰まってしまうのは、ごく自然なことです。

特に気をつけたいのは、動かない原因が分からないままあてずっぽうに操作を繰り返し、「自分には向いていない」「プログラミングは難しい」と思い込んでしまうことです。

そうした行き詰まりを感じたときは、作品全体を完成させようと焦るのをやめ、確認する範囲をぐっと狭めてみましょう。様々な動きを同時に作っているなら、「まずはキャラクターが1歩歩く部分だけ」を取り出してテストしてみるのが効果的です。

疲れているときは思い切って休憩し、うまく動いていた直前の状態まで戻してみるのも良い方法です。それでも解決しない場合は、教材の質問フォーラムや詳しい知人、プログラミング教室の体験授業などを頼ってみてください。

誰かに助けを求めることは、独学の失敗ではありません

周囲の力を上手に借りながら、自分で工夫できる部分を少しずつ広げていけば十分です。

 

子供がプログラミングを自習する具体的方法とは?

ここからは、小学生が自宅で無理なく学習を進めるためのステップを紹介します。

学習時間や進め方はあくまで一例ですので、お子さんの年齢やパソコンの操作スキル、集中力に合わせて柔軟に調整してください。

 

ステップ1.作ってみたいものを一つ決める

最初の声かけは、「プログラミングのお勉強をしよう」と誘うよりも、「好きな動物を動かすアニメを作ってみよう」「お父さんやお母さんに出すクイズを作ってみない?」と提案するほうが、作るイメージが湧きやすくなります。

最初に取り組む作品としては、次のようなシンプルなものがおすすめです。

  • キャラクターがあいさつをする短いアニメーション
  • クリックすると楽しい音が鳴る作品
  • 1問だけ出題される簡単な〇×クイズ

最初から市販のゲームのような完成度を目指す必要はまったくありません。ボタンを押したらキャラクターがジャンプする、といった「1つの操作に対して画面が反応する」小さな仕組みができれば大成功です。

もし本人が何を作りたいか思いつかない場合は、教材に用意されているサンプル作品を一緒に見て、「これ面白そう!」「これなら作れそう」と思えるものを1つ選んでみましょう。

最初の目標は、教材を最後まで終わらせることではなく、自分の操作で画面が動く楽しさを味わうことです

 

ステップ2.読みやすさと操作経験に合う教材を選ぶ

教材を選ぶ際は、パッケージや紹介文の「対象学年」だけで決めるのではなく、実際の画面や解説の読みやすさを確認しましょう。

以下のポイントをチェックすると、お子さんに合っているかを見極めやすくなります。

  • 解説の文章を自力で読めるか(難しい漢字や言葉を保護者が補えるか)
  • マウスのドラッグ操作や画面のタップがスムーズにできるか
  • 最初のレッスンが短く、何を作るかが分かりやすいか
  • 自宅のパソコンやタブレットで快適に動き、作った作品を保存できるか

低学年のお子さんやパソコン操作に不慣れな場合は、保護者が一緒に説明文を読み上げ、子供がマウスを操作するスタイルで始めてみましょう。高学年であっても、初めてプログラミングに触れるなら入門用の基本操作からスタートして何の問題もありません。

中学生や高校生であっても、ブロック型の教材で論理的な考え方の基本を掴むアプローチは非常に有効です。文字でコードを書く「テキスト言語」へ進む時期は、学年で区切るのではなく、本人の意欲や「今のツールでは表現しきれなくなった」というタイミングで判断するのが自然です。

 

Scratch|ゲームやアニメーションを作ってみたい子供に

Scratchは、命令が書かれたブロックを画面上でパズルのように組み立てて作品を作るツールです。

キーボード入力に慣れていない子供でも、直感的に命令と動きのつながりを理解できます。公式ページには、初心者向けのチュートリアルや活用ガイドも充実しています。

最初の作品は、「キャラクターが左右に動く」「吹き出しでセリフを話す」「背景が変わる」といったごく短いもので十分です。慣れてきたら、点数を数えるクイズや簡単なアクションゲームへと表現を広げていけます。

自由に作れる点が大きな魅力ですが、真っ白な画面からスタートすると何をしていいか迷ってしまうこともあります。

その場合は、まず公式の見本作品をそのまま真似して完成させ、その後に色や数字を少し変えてアレンジしてみる進め方がおすすめです。

 

Code.org|短い課題を順番に解いてみたい子供に

Code.orgが提供する「Minecraft(マインクラフト)」のプログラミング教材は、おなじみのキャラクターにブロックで指示を出しながら、パズルを解く感覚で課題をクリアしていく構成になっています。

自由制作よりも「次にやるべきこと」がはっきり決まっている教材から始めたいお子さんにぴったりです。

※2026年現在、Code.orgの運営ブランドが「CodeAI」へ移行した旨が案内されており、過去の紹介記事と画面表示が異なる場合があります。

取り組む際は、日本語の表示設定や問題文の内容を保護者が一緒に確認してあげましょう。

なお、この教材は「普段遊んでいるマインクラフトのゲームそのもの」とは異なります。

「今日はキャラクターを動かす命令の出し方を試してみよう」と声をかけると、学習の目的を共有しやすくなります。

 

ドットインストール|文字でコードを書く学習を試したい子供に

ドットインストールは、約3分の短い動画を通じてプログラミングを学べる学習サイトです。

Webサイト制作の基本(HTML/CSS)やJavaScriptなど本格的なレッスンが揃っており、無料の体験動画に加えて有料プランも用意されています。

タイピングやパソコンのファイル操作に慣れ、自分で解説を読み聞きしながらどんどん進められる高学年や中学生が、次のステップを検討する際の有力な選択肢になります。

ただし、解説動画を見るだけで分かった気になってしまうと、自力でコードを書く力が身につきません。

動画をこまめに一時停止しながら、同じコードを自分の手で入力して実際に動くか確かめる習慣をつけましょう。利用する前には、必要な準備物や無料で見られる範囲をしっかり確認しておくと安心です。

 

書籍|一冊を見返しながらじっくり学びたい子供に

入門書を選ぶ際は、本のタイトルや対象年齢だけでなく、「本に掲載されている画面写真」と「今使っているパソコンの画面」が一致しているかを必ず確認してください。発行年が古い本の場合、アプリのアップデートによってボタンの配置や操作手順が変わっていることがあります。

漢字にふりがなが振られているか、文字の大きさは見やすいか、完成する作例がお子さんの興味を引く内容かどうかも大切なポイントです。できれば書店でお子さんと一緒にページをめくり、「自分でも読めそう!」と思える一冊を選びましょう。

教材の詳しい比較については、小学生向けプログラミング教材の選び方とおすすめ教材でも解説しています。

最初から何冊も買い込むのではなく、まずは1冊を選び、そこに載っている小さな作品を確実に完成させることを目指してください。

 

ステップ3.「まねる→一か所変える→説明する」で学ぶ

教材が決まったら、まずは見本の手順をそのまま真似して作ってみましょう。

最初からオリジナリティを出そうと気負う必要はありません。

見本通りに動いたら、数字や動きを「一か所だけ」変えてみます。例えば、キャラクターが進む歩数を変える、セリフの内容を書き換える、繰り返しの回数を増やす、といった簡単な変更で構いません。

最後に、「どこを変えたら、どんな風に動きが変わったか」をお子さん自身の言葉で話してもらいましょう。

「10歩を50歩にしたら、前よりすごく遠くまで進むようになったよ!」と説明できれば、プログラムの命令と画面の動きがしっかり頭の中で結びついた証拠です。

プログラミングの基本となる考え方も、作品作りの中で自然に体感していけます。

プログラミングの基本的な考え方 作品の中で試す具体例 保護者の声かけ例
順次(じゅんじ)
順番通りに実行する
キャラクターが前に進んだ後に、あいさつをする 「この順番を入れ替えたら、どう動くかな?」
反復(はんぷく)
同じ処理を繰り返す
決まった動きを5回くり返す 「回数を10回に増やしたら、何が変わると思う?」
条件分岐(じょうけんぶんき)
条件によって動きを分ける
正解なら「当たり!」、違うなら「残念!」と出す 「もし間違えちゃったときは、どんな画面にしたい?」
変数(へんすう)
数字や文字を記録しておく
ゲーム中のスコアを数える 「もう一回最初から遊ぶとき、点数はどう直せばいいかな?」

これらの専門用語をはじめから丸暗記させる必要はありません。

実際に動かした後に、「こうやって同じことを繰り返すのを、プログラミングでは『反復』って言うんだよ」と教えてあげると、実感を持って理解しやすくなります。

また、見本通りに完成したからといって、仕組みのすべてを理解できているとは限りません。

「数値を少し変えてアレンジできるか」「変える前にどんな動きになるか予想できるか」を観察することが、次の一歩を考える良い目安になります。

 

ステップ4.つまずいたら、確認する順番を決める

プログラムが思い通りに動かないとき、焦って色々な場所を一度に変えてしまうと、何が原因だったのかが分からなくなってしまいます。

トラブルが起きたときは、次のステップで確認する範囲を絞り込んでみましょう。

  1. 「本当はどのように動かしたかったのか」を言葉にする
  2. 「実際には何が起きてしまっているのか」を確認する
  3. 最後に正しく動いていた状態から、「直前に何を変えたか」を思い出す
  4. 関係がありそうな場所を「1か所だけ」直して動かしてみる
  5. どうしても直らなければ、試したことをメモして誰かに相談する

例えば「右に歩いてほしいのに動かない」という場合、スタートボタンを押したか、動かしたいキャラクターを選んでいるか、命令ブロックがしっかり連結されているかを、1つずつ確かめていきます。

インターネットで調べる際も、ただ「できない」と検索するのではなく、「Scratch キャラクター 動かない」のように、「教材名+困っている現象」を組み合わせると、役立つ解決策が見つかりやすくなります。

保護者の方がプログラミングの答えを知っている必要はありません。

「どこまではちゃんと動いていた?」「さっきは何をいじってみたの?」と優しく問いかけてあげるだけで十分です。うまく説明できないときは、実際の操作を見せてもらいながら、一緒に状況を整理してあげましょう。

 

ステップ5.短く取り組み、作品を保存して振り返る

最初のうちは、例えば「週に2回、1回15〜30分程度」の短い時間から始めてみるのがおすすめです。

これは学習効果を保証するものではなく、無理なく生活リズムに組み込むための目安です。お子さんの集中力や疲れ具合に合わせて調整してください。

作業を終えるときは必ず作品を保存し、「今日できたこと」と「次回やってみたいこと」を1つずつメモに残しておきましょう。「今日はスコアを付けることができた。次はゲームオーバーの画面を作りたい」と書き留めておくだけで、次回のスタートがとてもスムーズになります。

例えば、最初の4回は以下のようなペースで進めると無理がありません。

  • 1回目:教材の見本を見ながら、キャラクターを1歩動かしてみる
  • 2回目:動くスピードや見た目を変えて、動きの違いを観察する
  • 3回目:効果音や新しいセリフなど、自分が好きな要素を1つ足してみる
  • 4回目:完成した作品を家族に見せて、工夫したところを説明する

新しい作品をどんどん増やすことだけが上達ではありません。

1つの作品に少しずつ手を加え、「前はできなかった変更ができるようになったか」という成長のプロセスに目を向けてあげましょう。

 

保護者は教え込むより、作品に関心を向ける

保護者にプログラミングの知識がなくても、家庭学習を支えることは十分に可能です。

子供が作品を見せてくれたときは、単に「すごいね」と褒めるだけでなく、「この動きはどうやって作ったの?」「一番こだわったところはどこ?」と、具体的に興味を示してあげてください。たとえエラーでうまく動いていなくても、「直す前と何が変わったのかな?」と一緒に考える姿勢が子供の支えになります。

一方で、大人が先回りして操作を奪い、すべての間違いを直してしまうのは避けましょう。

子供自身が試行錯誤して原因を見つけ出すチャンスを逃してしまいます。

少し離れたところから見守り、子供から助けを求められてから、一緒に考えるスタンスが大切です。

なお、作品をインターネット上に公開できるプラットフォームを利用する場合は、本名や学校名などの個人情報を書き込まないことや、他人の作品を無断で使わないといったマナーを、事前に親子でしっかり確認しておきましょう。

例えばScratchでは、安全に楽しむためのコミュニティーガイドラインが公開されています。

作った作品を披露する相手は、最初は家族だけでも十分に達成感を得られます。無理にネット上へ公開することをゴールにする必要はありません。

 

子供の反応を見て、学習スタイルを決めましょう

独学をそのまま続けるか、教室に通うかについては、実際にお子さんが取り組んでいるときの表情や反応を見ながら判断していきましょう。

「一度エラーでつまずいたから教室に入れよう」「最初の一歩がうまくいったからずっと独学でいこう」と、慌てて結論を出す必要はありません。

 

独学を続けるか、支援を増やすかの判断基準

以下の表は、ご家庭でお子さんの様子を見守る際の一つの目安です。

子供の能力を評価するためのものではなく、「今どのようなサポートを足してあげるべきか」を考えるヒントとしてご活用ください。

子供の様子 次に試してみたいアプローチ
自分から進んで教材を開き、作りたいものを楽しそうに話している そのまま独学を続け、作品を家族に見せる機会を定期的に作る
見本通りには作れるが、自分なりに改造しようとすると手が止まる 変更する場所を「数字を1つ変えるだけ」に絞り、結果を一緒に確認してみる
作りたい意欲はあるものの、同じエラーで何日も困り続けている 教材の質問コーナーを活用したり、講師などの専門家に相談できる場を検討する
解説文を読むのが難しそうで、操作を始める前に疲れてしまっている より文字が少なく、直感的な操作ができるシンプルな教材に変更してみる
家庭内でのサポートが難しく、親子ともにストレスを感じている 学習時間を短く見直すか、外部のプログラミング教室の活用を検討する
プログラミングそのものに対して、今はあまり関心を示さない 無理強いはせず一度お休みし、本人が本当に夢中になれる遊びを優先する

大切なのは、「最初から最後まで一人で完璧にやり切らせること」を目的にしないことです。

本人が自分の頭で考える時間を尊重しつつ、行き詰まったときに必要なサポートを少しずつ足してあげる、という柔軟なスタンスで見守っていきましょう。

 

教室を選ぶなら、人数だけでなく質問への対応を見る

もしプログラミング教室の活用を検討する場合は、少人数制かどうかだけでなく、「子供がつまずいたときに、どのように寄り添ってくれるか」をチェックしてみてください。

体験授業に参加した際は、以下のポイントを観察してみるのがおすすめです。

  • 子供が萎縮せずに質問しやすい雰囲気があるか
  • 講師が答えを教え込まず、子供の理解度を確かめながら導いてくれるか
  • 講義を聞くだけでなく、子供本人が実際に手を動かす時間が十分に確保されているか
  • 子供自身が「作ってみたい」と思えるカリキュラムや題材が用意されているか
  • 月謝や教材費、通塾スケジュールが家庭の負担にならない範囲か

集団授業のスタイルにも、「友達の作品から刺激を受けられる」「共通の課題を通じて視野が広がる」といった独自の良さがあります。

「個別指導」や「集団授業」という言葉の形式だけで良し悪しを決めるのではなく、実際の授業で子供がどのように学んでいるかをしっかりと見極めましょう。

テックチャンスでは、一人ひとりの個性と進度に合わせた少人数指導を大切にしており、講師がお子さんの小さな疑問やつまずきに丁寧に耳を傾けます。

家庭で始めてみて「もっと気軽に質問できる環境を用意してあげたい」と感じた際は、ぜひテックチャンスの無料体験会でお子さんの反応を確かめてみてください。

まずは一つ作り、続けやすい環境を探そう

小学生がプログラミングを独学で学ぶことは十分に可能です。

身近にある無料の教材や書籍を活用すれば、自宅にいながら今日からでも作品づくりを楽しめます。

まずは使いやすそうな教材を1つ選び、見本を真似して小さな仕掛けを作り、設定を1か所だけ変えてみましょう。

そして、「どこを変えたら、どう動いたのか」をお子さん自身の言葉で話してもらってください。たとえ数行の短いプログラムであっても、自分の意図と結果を筋道立てて考える、確かな学びの第一歩になります。

途中でつまずいたときは、難易度を少し下げたり、確認する範囲を狭めたりしながら、必要に応じて周囲のサポートを頼って構いません。「独学」か「教室」かの二者択一にこだわらず、家庭学習とスクールを柔軟に組み合わせるのも賢い選択です。

お子さんの「こんなものを作ってみたい!」という純粋なワクワク感を出発点に、試行錯誤そのものを親子で楽しめる学習環境を少しずつ見つけていきましょう。

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