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【Unity 6対応】3Dキャラクターをキーボードで移動・回転させる方法を解説!【後編】

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【Unity 6対応】3Dキャラクターをキーボードで移動・回転させる方法を解説!【後編】
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プログラミング教室「テックチャンス」代表取締役。広島大学 総合科学部 総合科学科(数理情報科学プログラム)卒業。大学受験進学塾「広大研」取締役として、数学科主任講師・情報科主任講師も務める。 大学受験指導15年、プログラミング指導10年。 指導領域はScratch・Minecraft・Unity・Webアプリ開発など幅広く、初心者から経験者まで段階的に伸ばす教材体系を設計。単なる操作習得や暗記に寄らず、「目的を定める→作る→動かして確かめる→直す→完成させる」という試行錯誤の型を重視し、子どもが自力で成果物を作り切る力を育てる。また、受験指導で培った学習設計・習慣化・伸び悩みの原因分析をプログラミング学習にも応用し、学年や個性に合わせた課題設計とフィードバックを行う。 近年はAIも取り入れ、発想支援・表現の拡張・改善サイクルの高速化を通じて、学びを作品と成長に結びつける指導・カリキュラム開発に取り組んでいる。

© Unity Technologies Japan/UCL

 

この記事は

【Unity 6対応】3Dキャラクターに歩行アニメーションを設定する方法を解説!【前編】

の続きの内容になります。

まだ前編の記事内容を実装していない場合は、まず前編から始めてください。

前回の記事では、Unityでキャラクターを用意して、Idle(待機)とWalking(歩行)のアニメーションを切り替えられるところまで設定しました。

ここまでできたら、次はいよいよ「自分でキャラクターを操作する」段階です。

WASDキーを押すとキャラクターが歩き出し、進む方向に向きを変え、止まるとIdleに戻る。

ここから一気に「Unityでゲームを作っている感」が強くなってきます。

今回は、前回作ったAnimatorとUnity 6の新Input Systemをつないで、キャラクターを実際に操作できるようにしていきます。

完成すると、次の操作ができるようになります。

  • Wキー:前に進む
  • Sキー:後ろに進む
  • Aキー:左へ移動する
  • Dキー:右へ移動する
  • 移動した方向へキャラクターが向く
  • 移動中はWalkingアニメーションになる
  • 停止するとIdleアニメーションに戻る

そして今回もう一つ大切なのが、Unity 6で推奨される新しいInput Systemの基本的な使い方です。

以前のUnityでは、次のようなコードでキーボード入力を取得する方法がよく使われていました。

// 旧Input System
Input.GetAxis("Horizontal");
Input.GetAxis("Vertical");

しかし今回は、この旧Input APIではなく、Input ActionとPlayerInputを使った新Input Systemで実装します。

新Input Systemを理解すると、WASDだけでなく、矢印キーやゲームパッドなどの入力も同じ仕組みで扱いやすくなります。

今回の処理の流れは、次のようになります。

// 新Input System

WASDを入力
↓
Input System
↓
Move Action
↓
PlayerInput
↓
OnMove()で入力を受け取る
↓
moveInputへ保存
↓
FixedUpdate()
↓
moveDirectionを作る
↓
Move() / Rotate() / UpdateAnimation()
↓
移動・回転・アニメーションに反映

少し長く見えますが、実際には「入力を受け取る」「移動する」「向きを変える」「アニメーションを変える」という4つの処理を順番につないでいるだけです。

この記事では、完成コードをそのまま書くだけではなく、OnMove()とMove()の違いや、FixedUpdate()を使う理由なども一つずつ確認しながら進めます。

前回作ったキャラクターが、今回ついに自分の操作で歩き始めます。

手元に前回のプロジェクトを用意して、一緒に実装していきましょう!

UnityでキャラクターをWASD操作している様子

 

前回のプロジェクトを開こう!

今回は前回作成したプロジェクトの続きから進めます。

まだキャラクターやAnimatorの設定が終わっていない場合は、先に前回の記事を進めておきましょう。

Unity HubからUnityWalkプロジェクトを開く画面

今回の記事では、Unity Editor 6000.3.23f1を使用して解説します。

Unityのバージョンによって画面表示が多少異なる場合がありますが、基本的な考え方は同じです。

 

キャラクターが倒れないように設定しよう!

まず、キャラクターが移動中に横倒しにならないようにしておきます。

HierarchyからSD_unitychan_humanoidを選択してください。

InspectorにあるRigidbody → Constraintsを開きます。

その中のFreeze Rotationを、次のように設定してください。

// Freeze Rotation

X:ON
Y:OFF
Z:ON

RigidbodyのConstraintsでFreeze Rotation X・Zにチェックを入れたInspector

これによって、キャラクターが前後や左右に倒れる回転を制限できます。

Y軸はキャラクターが左右を向くために使うので、チェックを入れません。

 

Input Systemを設定しよう!

ここから今回の重要な部分です。

Unityでキーボードやゲームパッドなどの入力を扱う仕組みがInput Systemです。

以前のUnityでは、Input.GetAxis()やInput.GetKey()などを直接Scriptに書く方法がよく使われていました。

新Input Systemでは、次のように入力とゲーム側の処理を分けて管理します。

// 新Input System

WASD
↓
Move Action
↓
PlayerInput
↓
PlayerController

つまり、「どのキーを押したか」と「ゲーム上で何をするか」を分けて管理できます。

例えば後から、次のように入力方法を増やすこともできます。

Move
├─ WASD
├─ 矢印キー
└─ ゲームパッド左スティック

この場合でも、キャラクターを動かすScriptを大きく書き換える必要がありません。

Unity公式のInput Systemでも、PlayerInputはInput Actionをプレイヤーに結び付けるためのコンポーネントとして用意されています。

Unity Documentation|PlayerInput

 

Input Systemがインストールされているか確認しよう!

Unity6であれば、新Input Systemはすでに導入されている設定のはずですが、念のためインストール方法も記載しておきます。

Unity上部メニューからWindow → Pakege Management → Package Managerを開きます。

Window → Package Managerを選択している画面

Package ManagerからInput Systemを検索してください。

Installedと表示されていればOKです。

まだ入っていない場合はInstallをクリックします。

Package ManagerでInput SystemがInstalledになっている画面

新Input Systemを有効にしよう!

Unity6であれば、基本的には新Input Systemが有効になっているはずですが、念のため設定方法を記載しています。

次に、Edit → Project Settings → Playerを開きます。

Edit → Project Settings → Player

Other Settingsの中にあるActive Input Handlingを確認してください。

今回はInput System Package (New)を使用します。

【画像挿入:Active Input HandlingをInput System Package (New)に設定した画面】

Active Input HandlingをInput System Package (New)に設定した画面

Active Input HandlingをInput System Package (New)に設定した画面

この状態では、旧方式のInput.GetAxis("Horizontal")などは使用しません。

旧Input APIを使うと、次のようなエラーが発生します。

InvalidOperationException:
You are trying to read Input using the UnityEngine.Input class,
but you have switched active Input handling to Input System package...

 

Input Actionsを作ろう!

Input ActionはUnity6では、すでにProject内にInputSystem_Actionsという名前のInput Actionがデフォルトで生成されていると思いますが、もし存在しない場合は以下の手順で作成してください。

Input Actionでは、「どの入力を、何という操作として扱うか」を設定します。

Projectウインドウで右クリック → Create → Input Actionsを選択します。ProjectウインドウからInput Actionsを作成している画面今回は名前をPlayerInputActionsとします。

すると、PlayerInputActions.inputactionsというファイルが作成されます。

作成されたPlayerInputActions.inputactions

 

PlayerというAction Mapを作ろう!

PlayerInputActions.inputactionsをダブルクリックします。

Input Actionsの編集画面が開いたら、Action Maps → +からPlayerというAction Mapを作ります。Input Actions画面でPlayer Action Mapを作成した状態

Action Mapとは、入力をまとめて管理するグループです。

例えば今後ゲームを大きくしていくと、次のように整理できます。

Player
├─ Move
├─ Jump
└─ Attack

UI
├─ Navigate
└─ Submit

今回はプレイヤー操作だけなので、Playerを使用します。

 

Move Actionを作ろう!

Playerの中にMoveというActionを作ります。

設定は次のようにします。

Action Type:Value
Control Type:Vector2

Move ActionのAction TypeをValue、Control TypeをVector2にした画面

なぜVector2なのでしょうか?

キャラクターの移動には、左右と前後という2方向の情報が必要だからです。

例えば、次のような2つの数値で入力方向を表します。

右 → (1, 0)
左 → (-1, 0)
前 → (0, 1)
後 → (0, -1)

 

WASDをMoveに登録しよう!

Move Actionに2D Vector Compositeを追加します。

そして、次のように設定します。

Up    → W
Down  → S
Left  → A
Right → D

Moveの2D Vector CompositeにWASDを設定した画面

2D Vector Compositeは、上下左右のボタン入力を1つのVector2としてまとめてくれる仕組みです。

Unity Documentation|Vector2Composite

設定が終わったらSave Assetをクリックして保存しましょう。

これで、次の入力設定が完成しました。

WASD
↓
Move
↓
Vector2

 

PlayerControllerを作ろう!

次に、Input Systemから受け取った入力を使ってキャラクターを操作するScriptを作ります。

Projectウインドウから+ → MonoBehaviour Scriptを選択してください。

MonoBehaviour Scriptを作成する画面

名前はPlayerControllerとします。

PlayerController.csが作成されたProjectウインドウ

作成したらダブルクリックして開きましょう。

PlayerController.cs

 

RigidbodyとAnimatorをScriptから使えるようにしよう!

まずは次のように書きます。

using UnityEngine;
using UnityEngine.InputSystem; // 書き加える

public class PlayerController : MonoBehaviour
{

    private Rigidbody rb;
    private Animator animator;

    private Vector2 moveInput;

    private float moveSpeed = 1f;
    private float rotateSpeed = 10f;

    void Awake()
    {
        rb = GetComponent<Rigidbody>();
        animator = GetComponent<Animator>();
    }

    void Update()
    {

    }
}

順番に見てみましょう。

 

Rigidbodyを入れておく変数

private Rigidbody rb;

キャラクターのRigidbodyをプログラムから操作するための変数です。

あとでrb.MovePosition()などを使ってキャラクターを移動させます。

 

Animatorを入れておく変数

private Animator animator;

キャラクターのAnimationを操作するために使います。

あとでanimator.SetBool()を使ってIdleとWalkingを切り替えます。

 

入力を保存する変数

private Vector2 moveInput;

ここにはInput Systemから受け取った左右・前後の入力が入ります。

例えばWキーなら(0, 1)、Dキーなら(1, 0)といった値です。

 

Awakeでコンポーネントを取得する

void Awake()
{
    rb = GetComponent<Rigidbody>();
    animator = GetComponent<Animator>();
}

GetComponent<Rigidbody>()によって、このScriptを付けたGameObjectにあるRigidbodyを取得します。

同様にGetComponent<Animator>()でAnimatorを取得しています。

今回はtransformを自分で取得する必要はありません。

MonoBehaviourではtransformをそのまま使用できるためです。

 

PlayerControllerをキャラクターに付けよう!

作成したPlayerController.csをSD_unitychan_humanoidへドラッグ&ドロップします。

PlayerController.csをSD_unitychan_humanoidへドラッグしている画面

InspectorにPlayer Controller (Script)が表示されていればOKです。

Player Controllerが追加されたInspector

 

Input SystemとPlayerControllerを関連付けよう!

まだInput ActionsとPlayerControllerはつながっていません。

ここで使うのがPlayer Inputというコンポーネントです。

SD_unitychan_humanoidを選択して、Add Component → Player Inputを追加してください。

Add ComponentからPlayer Inputを検索している画面

Player Inputは、Input ActionsとPlayer GameObject、Scriptをつなぐ役割を持っています。

 

Player Inputを設定しよう!

Player InputのActionsに、デフォルトで用意されているInputSystem_Actions(新しく作った人は、先ほど作ったPlayerInputActions.inputactions)をドラッグ&ドロップします。

Default MapはPlayer、BehaviorはInvoke Unity Eventsに設定してください。

Player InputでActions・Default Map・Behaviorを設定した状態

Invoke Unity Eventsを使うと、Input Actionごとに「どのメソッドを呼ぶか」をInspector上から設定できます。

各イベントはInputAction.CallbackContextを渡せるため、入力値をScript側で取得できます。

Unity Documentation|PlayerInput.ActionEvent

 

Move入力をScriptで受け取ろう!

いよいよInput Systemから入力を受け取ります。

PlayerControllerに次のメソッドを追加してください。

public void OnMove(InputAction.CallbackContext context)
{
    moveInput = context.ReadValue<Vector2>();
}

全体では次のようになります。

using UnityEngine;
using UnityEngine.InputSystem;

public class PlayerController : MonoBehaviour
{
    private Rigidbody rb;
    private Animator animator;

    private Vector2 moveInput;

    private float moveSpeed = 1f;
    private float rotateSpeed = 10f;

    void Awake()
    {
        rb = GetComponent<Rigidbody>();
        animator = GetComponent<Animator>();
    }

    public void OnMove(InputAction.CallbackContext context)
    {
        moveInput = context.ReadValue<Vector2>();
    }
}

 

OnMoveって何?

ここは非常に重要です。

public void OnMove(InputAction.CallbackContext context)は、Input SystemからMove入力が送られてきたときに呼び出すメソッドです。

例えばWを押すと、次の順番で処理されます。

Wキー
↓
Move Action
↓
PlayerInput
↓
OnMove()

context.ReadValue<Vector2>()によってMove Actionの入力値を取得し、その値をmoveInputに保存しています。

 

Player InputとOnMoveをつなごう!

Player InputのEvents → Player → Moveを開きます。

「+」を押して、SD_unitychan_humanoid自身を登録します。

Player InputのMoveイベントにGameObjectを登録している画面

次に関数としてPlayerController → OnMoveを選択します。

MoveイベントからPlayerController.OnMoveを選択している画面

Inspectorは次のようになります。

MoveイベントからPlayerController.OnMoveを選択している画面

これで、入力からスクリプトまでがつながりました。

WASD
↓
Move
↓
PlayerInput
↓
OnMove()
↓
moveInput

 

キャラクターを実際に動かそう!

ここまででは入力を受け取っただけなので、まだキャラクターは動きません。

次はmoveInputを使って実際にキャラクターを移動させます。

 

FixedUpdateを作ろう!

次のコードを追加します。もともとあるUpdate関数をFixedUpdateに変更しています。

void FixedUpdate()
{
    Vector3 moveDirection =
        new Vector3(moveInput.x, 0f, moveInput.y);

    if (moveDirection.sqrMagnitude > 1f)
    {
        moveDirection.Normalize();
    }

    Move(moveDirection);
}

 

Vector2をVector3へ変換する

Input Systemから受け取ったのはVector2 moveInputです。

しかし3Dゲームでは、X・Y・Zの3方向の座標を扱います。

そこで、次のコードで2D入力を3D空間の移動方向へ変換します。

Vector3 moveDirection = new Vector3(moveInput.x, 0f, moveInput.y);

対応関係は、InputのX → Unity空間のX、InputのY → Unity空間のZです。

例えばWなら、次のようになります。

moveInput
(0, 1)

↓

moveDirection
(0, 0, 1)

つまり、Z方向へ前進します。

 

斜め移動が速くならないようにする

続いて、次の処理を追加しています。

if (moveDirection.sqrMagnitude > 1f)
{
    moveDirection.Normalize();
}

WとDを同時に押すと(1, 0, 1)という方向になります。

そのままだと直進より斜め移動の方が速くなるため、Normalize()によって方向ベクトルの大きさを揃えています。

 

Moveメソッドを作ろう!

次に実際の移動処理を作ります。

private void Move(Vector3 direction)
{
    Vector3 nextPosition =
        rb.position
        + direction * moveSpeed * Time.fixedDeltaTime;

    rb.MovePosition(nextPosition);
}

Moveメソッドを追加したコード画面

rb.positionは現在の位置です。

そこへdirection * moveSpeed * Time.fixedDeltaTimeを加えて、次の位置を計算しています。

そしてrb.MovePosition(nextPosition)でRigidbodyを移動させています。

Rigidbodyを用いた継続的な物理処理はFixedUpdate()と組み合わせて扱うのが基本です。

 

OnMoveとMoveは何が違うの?

ここで、よく混乱するポイントを整理しておきましょう。

コードにはOnMove()とMove()という似た名前のメソッドがありますが、役割はまったく違います。

メソッド 役割
OnMove() Input Systemから入力を受け取る
Move() Rigidbodyを実際に移動させる

処理の順番は次の通りです。

Wを押す
↓
OnMove()
↓
moveInputに保存
↓
FixedUpdate()
↓
Move()
↓
キャラクターが動く

OnMove()は、「移動したい」という入力を受け付ける担当です。

一方、Move()は、実際にキャラクターを移動させる担当です。

入力と実際のゲーム処理を分けておくことで、プログラムが整理しやすくなります。

 

キャラクターを移動方向へ向かせよう!

この状態でゲームを実行すると、キャラクターは移動します。

しかし、モデルはずっと同じ方向を向いたままです。

そこで、右に進めば右、左に進めば左、後ろに進めば後ろを向くようにしてみましょう。

 

Rotateメソッドを作ろう!

次のメソッドを追加します。

private void Rotate(Vector3 direction)
{
    if (direction.sqrMagnitude < 0.01f)
    {
        return;
    }

    Quaternion targetRotation = Quaternion.LookRotation(direction);

    Quaternion newRotation =
        Quaternion.Slerp(
            rb.rotation,
            targetRotation,
            rotateSpeed * Time.fixedDeltaTime
        );

    rb.MoveRotation(newRotation);
}

そしてFixedUpdate()を、次のように変更します。

void FixedUpdate()
{
    Vector3 moveDirection =
        new Vector3(moveInput.x, 0f, moveInput.y);

    if (moveDirection.sqrMagnitude > 1f)
    {
        moveDirection.Normalize();
    }

    Move(moveDirection);
    Rotate(moveDirection);
}

 

RotateはInput Systemのイベントではない

ここも大切です。

今回のRotate()はInput Systemから直接呼び出されるイベントではありません。

今回はMove入力から移動方向を計算し、その方向を向く仕組みにしています。

Move入力
↓
移動方向を計算
↓
その方向を向く

そのため、Input System側にはMove Actionだけあれば、移動と回転の両方を処理できます。

マウス操作などで「移動方向とは別に向きを変えるゲーム」を作る場合は、Input System側にLookやRotate Actionを別途作ることもできます。

今回は必要ありません。

 

入力がないときは回転しない

if (direction.sqrMagnitude < 0.01f)
{
    return;
}

では、ほとんど移動入力がない場合にRotate処理を終了しています。

入力がない状態でQuaternion.LookRotation(Vector3.zero)を実行しないためにも必要な処理です。

 

LookRotationで進行方向を向く

Quaternion targetRotation =
    Quaternion.LookRotation(direction);

によって、移動方向を正面に向けるための回転を作っています。

 

Slerpで滑らかに回転する

いきなり方向を変えるのではなく、Quaternion.Slerp()を使って現在の向きから目標の向きへ滑らかに近づけます。

Quaternion newRotation =
    Quaternion.Slerp(
        rb.rotation,
        targetRotation,
        rotateSpeed * Time.fixedDeltaTime
    );

rotateSpeedを大きくすると素早く向きを変え、小さくするとゆっくり回転します。

最後にrb.MoveRotation(newRotation)でRigidbodyの向きを変更します。

 

歩いているときだけWalkingにしよう!

Animatorと連動させるので、Animatorの設定を確認しておきましょう。

Idle状態とWalking状態を、isWalkingというBool型のパラーメータで切り替えられるようにしておく必要があります。

詳しくは前回の記事の【Animatorを設定しよう!】を参照してください。

 

UpdateAnimationを作ろう!

PlayerControllerに次のメソッドを追加します。

private void UpdateAnimation(Vector3 direction)
{
    bool isWalking =
        direction.sqrMagnitude > 0.01f;

    animator.SetBool("isWalking", isWalking);
}

FixedUpdate()からも呼び出します。

void FixedUpdate()
{
    Vector3 moveDirection =
        new Vector3(moveInput.x, 0f, moveInput.y);

    if (moveDirection.sqrMagnitude > 1f)
    {
        moveDirection.Normalize();
    }

    Move(moveDirection);
    Rotate(moveDirection);
    UpdateAnimation(moveDirection);
}

 

歩いているかどうかを調べる

direction.sqrMagnitude > 0.01fによって、移動入力があるかどうかを調べています。

移動入力があればtrue、なければfalseになります。

そしてanimator.SetBool("isWalking", isWalking)によって、AnimatorのBool Parameterを書き換えます。

Unity Documentation|Animator.SetBool

 

完成したPlayerControllerを確認しよう!

最終的なScriptはこちらです。

using UnityEngine;
using UnityEngine.InputSystem;

public class PlayerController : MonoBehaviour
{
    private Rigidbody rb;
    private Animator animator;

    private Vector2 moveInput;

    private float moveSpeed = 1f;
    private float rotateSpeed = 10f;

    void Awake()
    {
        rb = GetComponent<Rigidbody>();
        animator = GetComponent<Animator>();
    }

    // Input SystemからMove入力を受け取る
    public void OnMove(InputAction.CallbackContext context)
    {
        moveInput = context.ReadValue<Vector2>();
    }

    void FixedUpdate()
    {
        // 2D入力を3D空間の移動方向へ変換
        Vector3 moveDirection =
            new Vector3(moveInput.x, 0f, moveInput.y);

        // 斜め移動が速くなりすぎないようにする
        if (moveDirection.sqrMagnitude > 1f)
        {
            moveDirection.Normalize();
        }

        Move(moveDirection);
        Rotate(moveDirection);
        UpdateAnimation(moveDirection);
    }

    // キャラクターを移動させる
    private void Move(Vector3 direction)
    {
        Vector3 nextPosition =
            rb.position
            + direction * moveSpeed * Time.fixedDeltaTime;

        rb.MovePosition(nextPosition);
    }

    // キャラクターを移動方向へ向かせる
    private void Rotate(Vector3 direction)
    {
        // 入力がなければ回転しない
        if (direction.sqrMagnitude < 0.01f)
        {
            return;
        }

        Quaternion targetRotation =
            Quaternion.LookRotation(direction);

        Quaternion newRotation =
            Quaternion.Slerp(
                rb.rotation,
                targetRotation,
                rotateSpeed * Time.fixedDeltaTime
            );

        rb.MoveRotation(newRotation);
    }

    // 移動状態に合わせてAnimationを変更する
    private void UpdateAnimation(Vector3 direction)
    {
        bool isWalking =
            direction.sqrMagnitude > 0.01f;

        animator.SetBool("isWalking", isWalking);
    }
}

 

プログラム全体の流れを理解しよう!

今回のプログラムで一番重要なのは、それぞれのメソッドに役割があることです。

プログラム全体の流れ

それぞれの役割をまとめると、次のようになります。

メソッド 役割
Awake() RigidbodyとAnimatorを取得
OnMove() Input Systemから入力を受け取る
FixedUpdate() 一定間隔の物理更新タイミングで処理を実行
Move() キャラクターを移動
Rotate() 移動方向へキャラクターを回転
UpdateAnimation() Animatorの移動状態を更新

特にOnMove()とMove()は名前が似ていますが、役割が違うことを覚えておきましょう。

OnMove()は入力を受け取り、Move()は実際にキャラクターを動かします。

 

実際に動かしてみよう!

Unityに戻ってゲームを実行します。

W・A・S・Dを押してみましょう。

W → 前進
S → 後退
A → 左へ移動
D → 右へ移動

さらに、進む方向へキャラクターが滑らかに回転し、移動中はWalking、停止するとIdleになっていることも確認してください。

これで、キーボードからキャラクターを操作できるようになりました!

 

うまく動かないときに確認しよう!

 

Input.GetAxisのエラーが出る

次のようなエラーが出る場合があります。

InvalidOperationException:
You are trying to read Input using the UnityEngine.Input class,
but you have switched active Input handling to Input System package...

これは新Input Systemを使用しているのに、Input.GetAxis()などの旧Input System用コードが残っている場合に発生します。

今回の記事ではpublic void OnMove(InputAction.CallbackContext context)を使うので、Input.GetAxis()は必要ありません。

 

WASDを押しても動かない

次を確認してください。

  • Player InputのActionsが設定されている
  • Default MapがPlayerになっている
  • BehaviorがInvoke Unity Eventsになっている
  • Player InputのMoveイベントにPlayerController.OnMoveが設定されている
  • Input ActionsのMoveがVector2になっている
  • WASDが2D Vector Compositeに設定されている

 

キャラクターが倒れる

RigidbodyのConstraints → Freeze Rotationで、XとZにチェックが入っているか確認してください。

 

歩いてもAnimationが変わらない

AnimatorのParameter名を確認します。

Scriptではanimator.SetBool("isWalking", isWalking)としているため、Animator側のParameter名もisWalkingでなければなりません。

大文字・小文字も区別されるため、walkingとisWalkingは別の名前です。

 

まとめ

今回はUnity 6と新Input Systemを使って、キャラクターをWASDで操作するプログラムを作りました!

今回覚えてほしい流れは、次の通りです。

① Input Systemを設定する
↓
② PlayerInputでScriptとつなぐ
↓
③ OnMove()で入力を受け取る
↓
④ Move()で移動する
↓
⑤ Rotate()で移動方向を向く
↓
⑥ UpdateAnimation()でAnimatorを更新する

単に完成したコードを覚えるのではなく、「入力」「移動」「回転」「アニメーション」を別々の処理として考えることがポイントです。

今回作った仕組みにJump、Run、Attack、Coin、Score、Cameraなどを追加していけば、少しずつ本格的な3Dゲームへ発展させられます!

 

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